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2004.10.23
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小千谷に昔から伝わる伝説や、地名の由来をご紹介します。

雪国は伝説の宝庫です。とりわけ小千谷には、興味深い伝説や昔ばなしのかずかずが伝わっています。 山の城跡、谷間の古池、森の中にひっそりたたずむ社、また、道ばたの塚や苔むす祠、それぞれに忘れがたい物語が秘められています。 五十嵐秀太郎著「小千谷の伝説」(恒文社)には、そんなたくさんの物語が収められています。 小千谷を訪れた時には、ぜひ見て、触れて、イメージをふくらませてみてください。
五十嵐秀太郎著「小千谷の伝説」(恒文社) 
定価2,000円
サンプラザにてお求めいただけます。
第八回 お杉、お藤、お松

むかし、京都の東本願寺というお寺を造りかえる大工事がありました。
国じゅうの信者がお金を寄進したり、工事の手伝いに出かけたりしました。
そのときのことです。
働いている大勢の人びとにたちまじって、かいがいしく働いている三人の娘がいました。きわ立った美しさと、疲れを知らない働きぶりで、人びとの目をひいていました。
感心した本願寺の僧が、三人を呼びとめて聞きました。
「あなた方はどこから来られたのですか?」
「はい、私どもは越後の魚沼郡の時水というところからまいりました」
「で、お名前は」
「私は杉と申します。この二人は妹で、松と藤と申します」ということでした。
工事はぶじに終わりました。
東本願寺では、三人の働きに感激して、三人姉妹への感謝状を時水村の庄屋へとどけました。
庄屋はさっそく村じゅうに聞き合わせましたが、時水から京都まで手伝いに行った者はいません。お杉、お松、お藤という名の三人姉妹も村にいません。
その話が村じゅうに広がると、村の人たちは、
「そういえば、今年は勝覚寺(しょうかくじ)の大杉と大松は新しい葉っぱが出んかったし、あの白藤の花も咲かんかったざいのし」
「あの杉と松と藤が、人の姿んなって御本山へ手伝いに行ったがんだのし」
「ほんに不思議なこったのし」とうわさしあったということです。
いま、杉と松は枯れてしまいました。藤は老木になりましたが、毎年、初夏のころになると、美しく白い花を咲かせています。

※勝覚寺は時水城山の麓にあります。時水城山は西山山系の遊歩道があり、絶好のハイキングスポットです。


勝覚寺にある藤の木です

毎年きれいな花を咲かせます
●バッナンバー
第七回 船岡観音
第六回 地獄谷
第五回 雪女
第四回 二荒神社
第三回 魚沼神社
第二回 愛染明王
第一回 小千谷市の成立ち


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